地上では視程も低下しないため黄砂として観測されない時に
自由大気(自由対流圏)と呼ばれる高層で薄い砂塵が観測されることがわかってきた。これは「バックグラウンド黄砂」と呼ばれている。普段地上でほとんど黄砂が観測されない夏や秋にも発生するほか、高山では酸性霧の中和に関与していることが解明されてきている。バックグラウンド黄砂の特徴として、発生地付近で砂嵐の発生が無く、砂塵を巻き上げて運ぶ低気圧さえ無い状態にも関わらず、発生することが挙げられる。また、バックグラウンド黄砂の成分の特徴として、通常ではCa(カルシウム)が主にCaSO4(硫酸カルシウム)の形で存在しているのに対して、バックグラウンド黄砂では主にCaCO3(炭酸カルシウム)の形で存在していることが挙げられる。これは、バックグラウンド黄砂が、地上から排出される大気汚染物質に含まれているSO42-(硫酸イオン)とほとんど混ざっていないことを意味し、普通の黄砂とは異なる経路を通ってきていることを示している。
update:2009年09月08日
